WINEBREAKER ワインブレイカー

ソムリエ資格を持つyosukeの、ワインのまめちしきやソムリエ試験対策紹介ブログ。

ソムリエがテイスティングしてみた(15)〜気に入った作り手の、他のワインはどうなのか?〜

先日テイスティングいたしましたイタリアの「ルッカレッリ」のプリミティーヴォがあまりにも気に入ったため、同じ作り手の他の品種を使用したワインを飲んでみよう!と思い、抜栓いたしました。

 

f:id:sommelier-yosuke:20180713000233j:image


今回はそのルッカレッリの作る「モンテプルチャーノ」という品種。

 


「アプルッツォ州」で多く栽培される

「モンテプルチャーノ・ダブルッツォ」

もう少しイタリア語寄りにすると

「モンテプルチャーノD'アプルッツォ」。

日本語にすると

「アプルッツォ州のモンテプルチャーノ」

という名前で親しまれているワインです。

 


さて、ソムリエ洋輔もやはり人間なので趣味嗜好がございまして、この「モンテプルチァーノ」という品種は少々苦手な品種です。

ただ、だからこそ先日「プリミティーヴォ」で感動を与えてくれたルッカレッリの作る「モンテプルチァーノ」に興味がありますね。

 

LUCCARELLI

MONTEPULCIANO D'ABRUZZO

VINO BIOLOGICO/ORGANIC WINE

 

ルッカレッリ

モンテプルチァーノ ダブルッツォ

ヴィノ バイオロジコ/オーガニックワイン


長くなりましたが、それではテイスティング

 

深めのルビー色。グラスを伝う涙、ディスクともに中程度。モンテプルチァーノにしては素直な印象。


香りは、なめし皮のような動物性のアロマ。獣臭。モンテプルチァーノからはこのニュアンスを感じることが多いように感じます。


これが、苦手なんですよね…

5年前は比較的好きたったんですよ、ビーフジャーキーやローストビーフとかとあわせると最高でした。


言いたくないが歳なのか。

重いものが受け付けにくくなっているのか。


とはいえ、こちらのルッカレッリのモンテプルチァーノの獣臭はさほどきつくありません。


口に含むとほのかなヴァニラ香。樽由来のものなのでしょう。樽のニュアンスと品種特性がすごい綺麗にまとまってて感激!クリームソースを使ったお肉のグリルや煮込みと合わせたら絶対最高ですね!

 

正直、おいしいワインだと思います!

 

牛タンのクリーム煮…

ラムのグリルにベシャメルソースを添えて…

 

絶対合うだろこんなもんよー!!

考えるだけで、テンション上がってまいります。

 

ぼくが今までテイスティングしてきたモンテプルチァーノの中ではだいぶ素直でとっつきやすい味わいに感じるのですが、その理由はもしやこの

VINO BIOLOGICO/ORGANIC WINE

だからなのかな…

 

そう。

みんなだいすきオーガニックワイン

 

有機農法で育てられたブドウを使うことで、よりナチュラルで健康志向なワイン、みたいなイメージがありますよね。

 

実は「オーガニックワイン」とひとくちに言ってもその中にも様々なクラスがあり、徹底的にこだわる作り手さんがいるかと思えば、消費者受けがいいからととりあえず表記するために有機栽培を取り入れているメーカーも多かったりでなかなか議論の尽きない分野でもあるんです。

 

このあたりはまたあらためて語りたいところですね!

 

話が逸れましたが「それでまあ結局オーガニックワインだとどうなんの?」って話なんですけど、これも難しいのですがぼくの今までの経験では

「素直でスムーズに仕上がることが多い」

という感覚ですね。

 

わりかし強めな個性を持つモンテプルチァーノが、オーガニックと樽の影響でスムーズに仕上がっている。

…のかもしれない…

 

度数予想は13.5%

正解は13%

 

今日も楽しかったですー!

そしてある種の結論。

「気に入ったワインの作り手のリリースした他のワインは美味しかった!」

です。

 

なんていうか、

シャトーとソムリエとか

ドメーヌと飲み手とか

そういうんじゃなく単純に作り手のひとがいて、それを味わうひとがいて、その人のワインを良いものだと感じるということは、「感性が近い」ってことなんだろうな。

 

だから、その人の他の創作物に関しても感動や共感をしやすい。そんな感じなのでしょう、きっとね。

 

気に入った作り手やメーカーを見つけたら、深掘りしてみるのも面白いかもしれませんね!