ソムリエが、ひとり8000円のワインパーティに自腹で参加してみた
飲食業のぼくは、業者向け試飲会にだいたい無料で参加できます。そんなぼくが身銭を切って「ワイン会」なるものに参加してきた話。
まず「試飲会」。飲食店勤務のぼくには大事なイベントです。新たなインポーターさんと繋がったり、未知のワインに出会えたり、飲んだことのないワインを実際に飲むことができたり…。
そして、そのワインをどうしたらお店に仕入れられるか?我々はもとより、酒屋さんやインポーターさんも自分たちのワインを売り込む大切な機会ですね。
そんなぼくがはじめて参加した「ワインパーティ」。それは、やはり、試飲会なんかとは全然違うものでした…
☆
蒸し暑い8月の金曜日。
場所は都内の高層ビル42階にあるバー。
開放感たっぷりなガラス張りの店内から見下ろす整然とした東京の街並み。時間は18:30を回り、夕日がゆっくりと傾きはじめております。街のあかりはぽつりぽつりと灯りはじめ、徐々に夜が訪れていくのを肌で感じます。
とても緩やかで、良い雰囲気。
参加者とおぼしき男性女性は、ソファに腰掛けてシャンパンをいただいていたり、スマートフォンをチェックしたりと、思い思いに、しかしどこか腰が落ち着かない様子。開始時間を待っているのでしょう。
とはいうものの、きっとぼくもはたから見たら、どこかそわそわしていたのでしょうね。
30〜40台の方が多いのかな。ドレスアップした女性と、カジュアルなジャケットやシャツでいい感じに着くずしたおしゃれな男性方。比率は男女で6:4〜7:3くらいです。
お一人様での参加も多いよう。
司会者の「おひとりさまでのご参加の方はー?」という質問に対して、6割程度の参加者が挙手。ぼくも挙手。
ウエルカムシャンパンをいただいていると、自己紹介の時間に。笑顔がステキな司会者の女性に促され、7人程度で輪になって軽く自己紹介。ぼくのとなりはオシャレでかっこいい男性からは「美容室を経営してます」とのおことば。この発言には女性陣から羨望の眼差しが。
そりゃかっこよくてオシャレ、しかも美容室経営してたら、うわーってなるわ。ぼくが女子でもなるわ…。
おひとりで参加の女性もいれば、リピートの女性も。皆様お綺麗ながら話しやすい雰囲気で社交的な傾向。
パーティに来たなーって感じですね。そんな中でぼくがまずしたことは「用意されている10種のワインを全てテイスティングして、テイスティングコメントを書き残しておくこと」でした。
パーティ会場の片隅で、
ひとりでワインを何種類も次々と飲みながら
小さなメモ帳になにかを書きつけているぼくは
きっとかなりのキモさだったでしょう…
そこからは思い思いにご歓談。催しものやゲームのような参加者同士の交流を促すようなものはなく、皆様自由に過ごすような形式。
ぼくもちらほらと男女問わずお話させていただきました。自己紹介の時に「ソムリエやってます」と発言したこともあり、ワイン関係の質問を受けることも多かったですね。
お店に「オーパス・ワン」という素晴らしいワインがサイン入りでディスプレイされておりまして、「このワインってどんなワインで、いくらくらいなんですか?」とか。
よく聞かれることが多かった会話で
「ワイン好きなんですか?」
「えぇ好きです。全然詳しいとかじゃないんですけどねー」
というのがあります。
「興味があるけど知識がない」
という、現在。
それはそれで楽しいものですよ!
そして、そんな人たちにソムリエとして、
ワインの楽しみ方を伝えられたらな。
そんなことを思いながら、
ワイン会の夜は更けていくのでありました。
☆
感想。
けっこう楽しめました!
「交流を楽しむ」というコンセプトがあるせいか、皆様フランクにお話してくれて時間があっという間でしたね。
もしも次回があるとすれば…、
①「ワインブレイカーようすけ」の名刺を作成していこう。
②「カジュアルな服装でお越しください」を鵜呑みにするのはやめよう。Tシャツと七部丈のパンツという、いつもの格好での参加はやめよう。
というあたりでしょうか。
少し長くなってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
万が一、昨日の参加者でここを見つけられた方。
ぜひ、声をかけてくださいね!