パパ30年ぶりの読書感想文(18)~「本当の自分」を見つけて武器にする 中村泰彦~
『剣の達人は魔法を覚えようとしても覚えられませんし、魔法使いはどんなに鍛えても剣の腕は上達しません。
「自分を変える」「人を変える」というのは、これと同じようなものです。
本当は強く勇ましい剣の達人なのに、魔法を覚えようとしている。
優秀な魔法使いなのに、剣を持とうとしている。
それよりも、剣の達人は剣を武器に、魔法使いは魔法を武器に戦う。
必要な時はお互いの力を借りる---こちらのほうが、よほど現実的です。
あなたが剣の達人なのか、それとも魔法使いなのか……』
以上本文より抜粋、そんな感じの本です。
自分はいったいどんな人間なのか?
それは自分が一番よくわかってる…と、そう言いたいところではありますが、意外と見えていないところも多いものです。
さらに言うのであれば「他人」なんてのはより一層わかったようでいてよくわからない。
本書では、人のタイプを
「分析型」
「構造型」
「コンセプト型」
「社交型」
の4つに分類します。
「自分がどこに属するのか?」を判別するワーク(心理テストみたいなやつ)が本に載っており、なんとなくやってみると結構楽しいですよ。
そして、それぞれのタイプの思考パターン、行動パターン、思考をどのように行動に表す方言うところなど、事例を交えつつ解説してくれます。
このワークの興味深いところは「4つのうちのどれかが100%ということは、まずない」という点。
「分析/60% 構造/20% コンセプト/10% 社交/10%」みたいに算出されますので、「あぁ自分はやや構造型が入った分析型なんだなー」みたいになります。
HUNTERXHUNTERの系統別念能力分析みたい!
(ちなみにぼくは「構造型よりの社交型」でした。)
身の回りの人を見て「あぁあいつは〇〇型だなー」なんて考えるのも楽しい。
また、「それぞれの系統から、それぞれの系統へのコミュニケーションの取り方」の解説なんてのも載っています。
ぼくは社交型のようなので
→分析型への接し方
→構造型への接し方
→コンセプト型への接し方
→自分と同じ社交型への接し方
なんかを読んでみました。
一概には言えないでしょうが、「コンセプト型っぽい〇〇さんには、こういうものの伝え方をしてみよう」という形でコミュニケーションを意識することができるようになりますね。
ちなみに、本書の根拠となる理論は
「エマジェネティックス(EMERGENETICS)」という最新脳科学に基づいて開発されたものがベースになっており、マイクロソフト、IBM、インテルなどの超グローバルカンパニーがビジネススキルとして導入しているものだそう。
「人とのコミュニケーションを科学的に見直してみよう」と、著者は述べております。
1ページ目に載っている
「4系統の表」
だけでもかなり価値があります!
ぼくは妻と一緒に読んでいたのですが「〇〇さんは××型っぽいよねー」「あーわかる!」「だからあの話するときはこう伝えてみたりして…」なんて話しながら読んでおりました。笑
「なぜあの人はあんな言い方をするんだろう」
「いくら言っても言うことを聞いてくれないあの人はいったい何を考えてるんだろう」
みたいな人間関係の悩みに、解決へのヒントを示してくれる気がしますよ。
エマジェネティックス。
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