パパの読書感想文(21)~あなたのお金はどこに消えた? 本田健~
読むたび前向きになれる本田健さんの1冊。
なんとまさかの童話タッチ。
さらに登場人物は「ゾウ」です。
好きでもないパン屋の2代目となった主人公の「ナイーゾ(もちろん、象)」ですが、それでもきれいな妻とかわいい息子に囲まれ、それなりに幸せに生活しております。
そんなある日、同窓会で再開した幼馴染「トルーゾ」がもうけ話を持ってきます。「ぼくの『ヘッジホント』に投資してくれれば、きみのお金を2倍にするよ。何もしなくても、働かなくてもいいんだ」---
みんなしあわせに暮らす「カネー村」はこの「ヘッジホント」の登場により上へ下への大騒ぎ!さてさてどうなることやらって感じなのですが投資と運用、その仕組みがシンプルに描かれております。
経済や銀行、ヘッジファンドについての仕組みが意外とよくわかります(ぼくでも理解できました!)ので、できれば若いうちに一度読んでおいていただきたい本でした。
本田健さんの著書に「金持ちゾウさん貧乏ゾウさん」という本があるそうなのでそちらとも関連があるのかな?
☆
…ところで面白かったのが「あとがき」で触れられていた
『もしも「いいね!有料」というボタンがSNSにあったら』
というお話。
たとえば…「あとがき」で挙げられていた例は
・20年間ボランティアで海岸を掃除していたおじさん。
彼がもし夕方のニュースで取り上げられたら、どれだけの「いいね!有料」ボタンが押されるのか(いくらのお金がSNSから入ってくるのか)
でした。
SNSとクラウドファンディングを混ぜ合わせてWEB投げ銭のパッケージに入れ込んだみたいなイメージですね。でも本当にこんな時代が来るかも。
ぼくも、ずっと親交が途絶えていた友達の結婚や出産の知らせをSNSで知ったら「いいね!有料」押すかと思いますしね。
そして…。ぼく自身はどれだけの「いいね!有料」ボタンを押してもらえるだろうか。
☆
常々言っていることではあるのですが、ネットの発達による大きな変化は「いつでも情報にアクセスし入手できる」以上に「いつでも誰でも、自分のことを世界へ向けて発信できる」ということなんですよね。
それはとても危険でリスキーなことではあるのですが、様々なチャンスもあります。また、望むと望まないとにかかわらずそういう個人の発信が力を持つ時代になっていくということは、個人の力や能力、才能やセンスを持つものが評価されやすくなるということでもあります。
すなわちセルフブランディング(自分自身のブランド化)がより一層大事になってくるってわけですね!
ぼくもより一層いろいろ考えよう。