ソムリエが〇〇をテイスティングしてみた⑪セブンイレブンの作ったワイン
ワインのエチケットに、見慣れた身近なロゴマーク!なんだか不思議な気持ちになります。
いやー、ワインって本当に身近なお酒になったんですね。
しかもわかりやすいように味わいもエチケットに記載されている。すごいなぁ!いろいろな楽しみ方ができて、とてもいいなと思っております。
Andes keeper
sauvignon blanc
アンデスキーパー
それではテイスティング!
外観は淡めのレモンイエロー。ソーヴィニヨン・ブラン種に見られがちな青や緑味のかかったニュアンスは見られず、ディスクがやや厚めなところからも爽やかで鋭いイメージよりは、ややしっかりめの味わいに見えます。
香りの方もソーヴィニヨン・ブランにしては控えめで、よく現れるハーブや香草のニュアンス…よりは、我々ソムリエの業界で使うとすれば「ピス・ド・シャ(猫の尿)」という表現の方がしっくりくる。
どちらにしても、チリのイメージよりはフランスの方が近いのではないでしょうか。
口当たりはやや粗めの酸と、若干の水気を感じるアタック。レモンやオリーブオイルのような味わい。余韻は短いが、少々麝香というか、動物性のニュアンスを残すような独特なフィニッシュ。
普段からあまり好んで飲むことの少ない品種ということもあってか、そこまでポジティブに感じられなかった一本でしたー。
でも500円ですからね!
ちょっとクセのあるお魚や、柑橘を使った料理なんかと合わせてみるとまた違うかもしれません。
アンチョビとオリーブオイル、レモンを組み合わせたイタリアンとかいいんじゃないでしょうか?
度数予測は13%
正解も13%
最近当たりますねー。度数当て苦手なのに我ながら調子いい!
ところで「美味しくないワイン」とはなんぞやって話なんですけれども、
本当にダメなワインってよっぽどじゃないと存在しないと思うんですよ。そりゃ劣化したりブショネと呼ばれる悪い状態になってしまっていたり、参加し過ぎてしまっていたらダメですが。
そういうことではなく、いろんなワインにそれぞれ意味やストーリーがあるんです。
そのうえで、それが自分の好みと噛み合わない事もあります。それはしょうがない…
けれどもそんなワインだって、時と場所、季節やお料理を変えて見たら劇的に輝くかもしれませんし、その可能性を見出せてないだけなのかも。
ワインを飲んでゆくにつれ、「〇〇こそが素晴らしい」という考えにハマってゆく飲み手の人はとっても多いです。
産地や品種、造り手やAOCを深く愛するのは素晴らしいことなのですが、「それしか認めない」となってしまうのは自身のワインの世界を狭めてしまうことに他ならないのではと、思っております。
なのでここでは、今回みたいなコンビニワインから以前紹介したバルバレスコやローヌやら、とにかく雑多にテイスティングコメントをしまくっていこうかなと思っておりますので、お付き合いいただければ幸いです!