パパの読書感想文(32)〜大人のためのワイン絵本 ファニー・ダリュセック〜
新年は、ワインのかわいい絵本を紹介します。
図解で説明してくれてわかりやすい上に、土壌や気候がワインに及ぼす影響などもきちんと整理して記載してくれております。
また、ちょこちょこはさまれるトピックも興味深い。ちょっとした時に話題の小ネタに使えそうなものがあって得した気分になります。
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たとえば。
フランスシャンパーニュの歴史ある一角を担う
「ヴーヴ・クリコ」というシャンパンがあります。
ヴーヴとは「未亡人」の意。バルブ・ニコル・コンサルダン夫人は若くして夫を亡くし、女手ひとつでシャンパーニュの醸造を受け継ぎこのワインを完成させます。シャンパーニュ作成工程に欠かせない「動瓶」という手順を発見したのも彼女。これによりワインの色調の濁りが消え、従来までのシャンパーニュとは一線を画す洗練された色調のものとしてテーブルを彩ることができるようになったといいます。
妙齢のご婦人や、女手ひとつで頑張っているレディにヴーヴ・クリコをサーブする機会があるとしたら、ぜひともこちらのエピソードを添えてご用意したいものです。
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ところで話は変わって「ソムリエの資格を持ってます」というと
「ワインについてわからないことなんてないんですよね!」なんて言われることがあるんですが、そんなことないんですすみません。
(もちろんワインに関する知識と愛情は並々ならぬものがあると自負はしておりますが)
むしろソムリエになって以降、「得た知識を劣化させないための復習」や「最新情報へのアップデート」などなど勉強することはたくさん。
また、試験内容は「日本ソムリエ協会」が毎年発行している教本から出題されるのですが、その教本に載っていないような情報も知っておかなければなりません。
ソムリエにもいろいろな人がいて、心からワインにハマってその面白さを追求しようとする人もいれば、会社で必要な資格だからと取得する人もいます。
とったはいいけど別にワインはそんなに…という人も。
別に誰が良くてどれが悪いというわけではないのですが、個人的にはワイン楽しいのでますますいろいろ知りたい!そして、培った知識を広げていくことができれば楽しいなーと考えております。
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話が逸れましたが「大人のためのワイン絵本」とてもらかわいい装丁とデザインで「ワインに興味あるけど難しそう…」と考えてるワイン初心者の方からぼくみたいなソムリエまで、幅広い人たちに楽しんでいただける一冊ではないかと思いました!
表紙もすごくかわいいので、なにげなくそのあたりに置いてあるだけでも、インテリア・オブジェクトとしても絵になりますよー。