ソムリエがテイスティングしてみた(23)〜妻の誕生日パーティーにソムリエが選んだワイン〜
妻の誕生日。
ソムリエとしては、「どのワインを選ぼうかな?」と、
うきうきします。
王道のシャンパーニュ。
あえてのカヴァ・ロゼスパークリング。
デザートワインのハーフボトルなんかもおしゃれかも。
むしろシェリーとか行っちゃったりして…
などなど悩みつつもワインショップでいろいろ見てみた結果、
選んだ一本は…
ドイツワイン🇩🇪
シュヴァルツ・カッツ(黒猫)…というワインにしようと思ったのですが、つい隣にあったワインのあまりのエチケットの可憐さに惹かれて、気づいたらこちらにしてしまいました。
Dr. Zenzen
Riesling
Reserve
ドクター・ツェンツェン
レゼルヴァ
シャープな形状に透き通るような青みが映える、美しいボトルですねー。ドイツやアルザスワインだなって感じがします。蝶のモチーフがなんともいえず可愛いです。
品種はリースリング。甘口から辛口まで様々なタイプのワインを生み出す、ドイツといえばの品種ですね。
「アロマティック品種」のひとつで、華やかでゴージャス(?)なイメージもある葡萄は、お祝いの席にぴったりではないかと!
それではテイスティングしてみます。
外観はやや淡めのレモンイエロー。グラスに注ぐと気泡が多く生まれ、フレッシュなイメージが。
香りはオイルや絵の具と形容される「ペトロール香」をベースに、お花やリンゴのような華やかなアロマ。結構典型的なリースリングっていう感じがしますね。
口当たりは厚みがあり濃厚なアタック。
しっかりしたボディ、存在感のある飲みごたえ。黄桃やパッションフルーツ系のニュアンスがあり、また、酸はほぼ感じられない。
辛口とは言いつつも、その柔らかでまろやかでゆったりとした味わいは、酸の穏やかさもあって若干の甘口のようにも感じられますね。
オイルパスタ、ミルキーなソースを使った鶏料理なんかと良さそうです!
ちなみになのですが、なぜぼくがもともと「黒猫」というワインを選ぼうとしたのかと言いますと。
ドイツには「樽の上に黒猫が座ったなら、そのワインは素晴らしいものとなる」という逸話があるのです。
日本では「幸せ」というイメージとはいまひとつ結びつきにくい「黒猫」ですが、もともとは
「黒猫が横切る=幸せが目の前を通り過ぎてゆく」
ということがネガティブなイメージの元となっていると言われております。
すなわち黒猫それ自体は、逆に幸せの象徴でもあるわけですね。
シュヴァルツカッツも、ドイツのリースリングを語る上で外せないワイン。そのうちテイスティングしてブログで紹介できればなーと思っております。